『LISTEN』要約|良い聞き方・悪い聞き方を簡単に解説!

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職場でのある日のこと。
同僚が「○○の作業がうまくいかなくて……」と話し始めた瞬間、私は「それなら△△を試したらどうですか?」とすぐに口を挟みました。

その場では「すぐに解決できた!」と満足していましたが、同僚の表情はどこかモヤモヤ。

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本書を読んで気づいたのは、「話を最後まで聞くこと」が大切だということ。

本書には「人は話しながら自分の考えを整理する(解決策を思いつく)」とあり、私は無意識にそのプロセスを奪っていたのです。

この気づきから、「まずは最後まで聞く」ことを意識し始めました。すると、相手の納得感が以前よりも増し、同僚が話している最中に自己解決することが多くなりました。

本書『LISTEN』には「良い聞き方・悪い聞き方」の具体例が豊富にあり、自分の聞き方を見直すヒントになりました。それでは解説していきます!その前に、、、

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なぜ「聞く力」が重要なのか?

「話すよりも聞くことが大切」と言われる理由とは?

「相手の話をしっかり聞くことが大事」と理解しているつもりの人は多いですが、実際には聞いている最中に自分の思い込みで、相手を理解した気になったり、すぐにアドバイスをしたりしてしまいます。

しかし、それでは相手が感じていること、言いたいことを素直に伝えられず、「これ以上話さなくていいっか」と話すのをやめてしまいます。

これでは互いを知ることができず、人間関係も微妙なままです。

本書『LISTEN』では、「聞くこと」こそが家族や友人、恋人との関係、さらには仕事の成果を大きく左右すると説いています。

聞く力によって変わること
  • 相手との信頼関係が深まる
  • 問題解決能力が向上する
  • コミュニケーションが円滑になる
  • 一人では成し遂げられなかった発見ができる

本書では聞く力がある人ほど、話す人の特徴を捉えて話が上手くなるとも書いていました。

悪い聞き方と良い聞き方

悪い聞き方の例

1、話をさえぎる
→相手が本当に伝えたかったことが言えないまま終わってしまう

2、あいまいな反応をする
→相手には「ちゃんと聞いていないな」とすぐにばれてしまう

3、常識や思い込みで話を聞く
→自分の方がよく知っていると言う思い込みがあると、相手を深く理解できない

4、話をすぐに自分の経験に結びつける
→相手は「自分の話をしっかり聞いてもらえていない」と感じ、会話の意欲を失う。

5、相手が話をしているときに「次に何を話すか」と考えている
→相手の話をちゃんと聞かず、「次に何を話すか」ばかり考えてしまい、結果的に聞けていない状態に。

6、ついアドバイスしたくなる
→相手の話の途中でアドバイスをしてしまうことは実は良いように見えて、話し手の邪魔をしています。

これらは相手を深く理解しようとする気持ちが足りていないことが共通点です。

なぜアドバイスをしたくなるのか?
動揺している人や悲しんでいる人の話を聞いたとき、自分がその感情を苦痛に感じるため、早く解決策を提示して安心させたくなる心理が働くそうです。(無理やりポジティブに変えようとするのも一緒です。)
しかし、本来なら相手の感情に耳を傾け、話し手本人が自力で解決策を見つけられるようにサポートするのが望ましい

それでは次に良い聞き方について解説していきます。

良い聞き方の例

それでは誰かの話を本気で聞くとは、一体どう聞くのでしょうか?聞き方のコツを以下にまとめます。

1、「相手がなぜ、その話を私にしてきたのか?」と自問しながら聞く
→「相手がなぜ、その話を私にしてきたのか?」を考えることで、相手の意図や感情に気づきやすくなります。言葉の背景を理解することで、共感が深まり、信頼関係も強まります

2、「なぜ?」は使わない
→ 「なぜ?」と聞くと尋問のように感じられ、相手が萎縮してしまいます。その結果、本音ではなく、無理に理由をひねり出すことになりがちです。

3、好奇心を持って話を聞く
→ 相手の頭と心の中を理解しようとする姿勢が大切です。「あなたを大切に思っている」と行動で示し、礼儀正しく熱心に耳を傾けると、相手の本音や気づいていない思いを引き出せます。解決しようとは考えなくて大丈夫です。

4、違いを受け入れて聞く
→人の話に耳を傾けると、共通点や似たような経験を見つかるが、同時に違っている点もたくさん見つかります。多様性を認め、受け入れることで学びが増え賢くなるでしょう。

5、沈黙を恐れない
→沈黙というのは悪いことではなく、むしろ相手の話をよく聞いていることになります。最後まで相手の話に耳を傾け、相手の言葉を待ちましょう。

「好奇心を持って相手の話を真剣に聞けば、自然と質問や言葉が思いつく」と本書で書かれていたので、気構えず落ち着いて聞いてみましょう。

良い聞き方はわかったけど、実際にどうやるの?

そんな疑問を持った方のために、次は実際のエピソードを紹介します!

良い聞き方の実践例2選|こんな聞き方が信頼を生む!

「良い聞き方」のポイントは分かったものの、実際にどうすればいいのかピンとこない…
そんな方のために、具体的なエピソードを2

つ紹介します。

FBI交渉人ゲイリー・ネスナーの「聞く力」

1993年、FBI交渉人のゲイリー・ネスナーは、テキサス州ウェイコで発生したカルト集団「ブランチ・ダビディアン」の立てこもり事件で指導者デビッド・コレシュとの交渉を担当しました。

この事件で、ネスナーは交渉チームのリーダーとして「聞く力」を最大限に活用しました。

彼はコレシュと直接対話し、彼の宗教的な信念や動機を理解しようと努めました。ネスナーは、相手を尊重し、じっくり耳を傾けることで信頼関係を築くというアプローチを採り、これにより35人以上の人質を無事に解放させることに成功しました。

彼の「聞き上手」なところ

・相手を否定せず、じっくり話を聞く
・相手を尊重し、相手の視点を認める
・どんな相手だろうと、集中して話を聞く

市場調査の専門家ナオミ・ヘンダーソンの「聞く力」

市場調査では、ある参加者に「なぜ夜遅くに買い物をするのか?」と直接尋ねることがよくあります。しかし、このような質問では「夜の方が空いているから」といった表面的な回答しか得られず、深い理由が分かりませんでした。

そこで、ナオミは異なるアプローチを取りました。彼女は素直に「最近、深夜にスーパーへ行った時の話を聞かせてください」と尋ねたのです。

この質問によって、「仕事終わりでリラックスした状態で買い物をしたい」「昼間は子育てや仕事で忙しく、自分の時間が取れない」といった参加者は自身の体験を自然に語ることができ、より深い動機が明らかになりました。

この結果、「夜間に買い物をする人」という単純な分類ではなく、「リラックスした状態で買い物を楽しみたい人」といった具体的なペルソナを描くことが可能になりました。

こうした洞察を基に、「夜の買い物を快適にするための店舗BGMや照明の工夫」「リラックスできる商品ラインナップの強化」など、消費者の心理に寄り添った施策を考案できるようになりました。

彼女の「聞き上手」なところ

・単に理由を尋ねるのではなく、相手の話をじっくりと聞く
・「なぜ?」という質問で相手を身構えさせない

本書にはまだまだ聞き上手なエピソードがあります。
それぞれのエピソードを読んで、日常に取り入れてみてください!

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本書『LISTEN』の概要

 読みやすさ  ★★★★
 おすすめ度 ★★★★★ 
 ページ数 504ページ
 言語 日本語
 出版社 日経BP
 発売日 2021/8/5
 どこの国 アメリカ
 ジャンル ノンフィクション
 自己啓発
 ビジネス
 対象年齢 中学生以上~大人

著者のプロフィールを簡単に!

著者 ケイト・マーフィ(Kate Murphy)

ヒューストンを拠点に活動するジャーナリスト。
『ニューヨーク・タイムズ』『ウォール・ストリート・ジャーナル』『エコノミスト』などに寄稿し、人間関係や行動科学をわかりやすく解説することに定評がある。

監訳者 篠田 真貴子(しのだ まきこ)

エール株式会社取締役。
企業の組織改革を支援し、「聴くこと」の重要性を広める活動を行う。
これまでに日本長期信用銀行、マッキンゼー、ネスレ、ほぼ日CFOなどを経験。

読書感想とまとめ

みなさんは普段、良い聞き方ができていますか?

私は本書を読み終えて、今まで人間関係で行き詰ったとき、もしかしたら聞き方に問題があったのではないかと自問しました。そして、この本を何度も読み返し、反省していきたいです。

また、本書では次のような例が紹介されていました。

「飛行機の父であるライト兄弟、DNA構造を発見したジェームズ・ワトソンとフランシス・クリック、ザ・ビートルズのジョン・レノンとポール・マッカートニー」

これらの二人組は、何時間も対話を続け、相手と心をシンクロさせていたのかもしれません。この同調が、新たな発見や作品を生み出す秘訣だったのでしょう。

そのため、本書『LISTEN』のサブタイトルが「知性豊かで想像力がある人になれる」とつけられたのだと思います。

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聞く力が身につく似たような本

『人は聞き方が9割』

こちらもLISTEN同様に聞き方の重要性を書いています。

本書では、「聞くこと」を単なる受動的な行為ではなく、相手との信頼関係を築き、良好なコミュニケーションを生み出すための能動的なスキルとして捉えています。

具体的な傾聴のテクニックや、相手の心を動かす効果的な質問の仕方などが紹介されており、読者は実践的なスキルを身につけることができます。

『人は聞き方が9割』の詳細はこちらから!

『人を動かす』

『人を動かす』は、1936年に出版され、今日に至るまで世界中で読み継がれているベストセラーです。

「自分に関心を持ってもらおうと過ごす2年間よりも、他の人に関心を持って過ごす2ヶ月の方が、多くの友人を作ることができる」

と本書と同じように自分ではなく、他人に関心を持って話を聞くことの重要性を説いています。

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